猫の寝る場所から分かる 愛猫のあなたへの気持ちを徹底解説

猫の豆知識

飼い猫は家族の布団に潜り込んできたり、一緒に寝たりもしますが、こうした行動には様々な理由があります。

猫が一緒に寝る理由

信頼している気持ちの表れ

本来猫は群れを作らず単独で暮らしているため、縄張り意識が非常に高く、警戒心も強い動物とされています。寝ている状態は無防備であるため、敵に襲われる可能性も高くなります。それでも一緒に寝るということは、飼い主を信頼している気持ちの表れなのです。「この人間は絶対に自分に危害を加えない」「この人間のそばなら安心して眠れる」という、安心感から来る行動であるといえます。

甘えたい気持ちの表れ

また、飼い主を母親のように思う気持ちもあります。どんな猫でも、子猫の頃には母猫に寄り添って甘えます。飼い主を母猫のように思い、一緒に寝るのです。この甘えたい気持ちは、「飼い主のお腹や膝の上に乗る」「喉をゴロゴロと鳴らす」といった仕草にも表れています。

飼い主を守る気持ちの表れ

そして、飼い主を守りたいという気持ちもあります。自分のテリトリーで一緒に暮らす飼い主を守りたいという気持ちを持つようになり、無防備な姿で眠る飼い主を守っているのです。もちろんこの行動には、夜行性という猫の特徴も関係しています。

暖かいから

他にも人間の体温で温まった布団やベッドが、猫にとって心地良い温度であることも理由の一つです。ただし、いつもは一緒に寝ない猫が一緒に寝ようとするときは、体調を崩している場合もあるので注意が必要です。

猫の寝る場所・位置の意味

さらに、猫の寝る位置にも意味があります。

猫の寝る位置「枕元や顔付近」

枕元や顔付近は、猫が一番信頼しているときに寝る場所です。時にはお尻を向けて寝ることもありますが、これは嫌われているからではなく、確かな信頼関係が築けている証拠といえます。なぜなら猫に限らず動物にとって、敵に背を向けて寝てしまうと襲われたときに攻撃できないので、危険な行為であるからです。

猫の寝る位置「足元」

飼い主の足元で寝ることもありますが、これは甘えたい気持ちはあるけれど防衛本能が働いているためと考えられます。防衛本能というと飼い主を信頼していないように思えますが、猫にとってベストな距離感を保っているだけで、嫌われているわけではありません。このあたりの絶妙な距離感は、人間の心理と同じです。布団の上で寝ているときは、膝の上で甘えているような気分になりたいことを示しています。布団の上で寝るのが好きな猫は、甘えん坊なことが多いのもこのためです。布団の上は寝返りなどで安定感があまり良くないのですが、それでも一緒に寝るのは、飼い主が大好きでしっかりとした信頼関係が築けており、飼い主を守っているという意味も表しています。布団の中で寝る場合も同様で、飼い主に甘えたいという気持ちのアピールです。

猫の寝る位置「離れて寝る」

しかし飼い猫の中には、布団の外や離れた場所で寝る猫もいます。こうした猫は警戒心が強く、自分のパーソナルスペースを守りたいタイプです。飼い主にとっては寂しいですが、離れているからといって信頼関係が薄いわけではありません。遠くから飼い主の様子を見守り、何かあったときはすぐに近づくことができる距離を保っていると考えられるのです。

その一方で、寝返りを打ったときに押しつぶされたりと、過去に怖い思いをしたことで人間不信になっているということもありえます。

まとめ

このように猫が家族と一緒に寝る理由は様々であり、猫の寝る位置にも意味があります。飼い主としては一緒に寝たい気持ちもありますが、猫には猫の気持ちがあるのです。飼い猫だからといって、無理強いしてはいけません。無理に一緒に寝ようとすると逆に嫌われてしまい、それまで築いてきた信頼関係も台無しになります。猫の気持ちを一番に考え、自然とこちらに近づいてもらえるように優しく見守ってあげることが大切です。

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